8/4/2017 0 Comments Picorinne Softとインタビュー第1部今週のインタビューは兄弟で作るPicorine Softです。ここ数年でいくつかゲームをリリースしており、中でも「Infinos」シリーズがよく知られています。インタビュー第1部では、最新のゲーム「Infinos 外伝」の体験版について話します。
Picorinne Softとのインタビュー、第1部
シュールズ・ダグラス (Douglas SCHULES)によるインタビュー
Daedalus Machine
コミケ91でInfinos外伝の体験版を購入しました。このゲームはどうやって思いついたのですか。 Picorinne Soft 私のチームは以前より「Infinos」というシリーズのシューティングゲームを制作してきました。コミケ91で頒布した「Infinos外伝」の体験版は、その「Infinos」シリーズの4作目となる作品です。前作「Infinos 2」を作る中で構想として温めていました。 DM コミケで御サークルのブースのあった場所から、Infinos外伝は一見したところ弾幕のようなゲームかと思いましたが、ゲームプレイやグラフィックを見てみると、「グラディウス」のようなクラッシックなゲームだと思います。このゲームはどんなジャンルに分類されると思いますか。どうしてそう思いますか。 PS もともと「Infinos」シリーズは80~90年代のアーケードのシューティングの感覚を今の時代に再現したい、というコンセプトで制作されています。そのため、プレイ感覚やグラフィックも当時のゲームセンターのゲームを思い起こすものとなっているはずです。 ゲームジャンルを細かく分類するならば、このゲームは「横スクロール」で、最近は弾幕か非弾幕かで区別をすることもあるので、「非弾幕横スクロールシューティング」となるかもしれません。ただ、制作者の主観としてはシンプルに「シューティングゲーム」、「横スクロールシューティング」だと思っています。なぜならシューティングゲームはジャンル分けで多くを語らなくても、画像や動画で一目で理解できるためです。
DM
先ほど、このゲームはグラディウスを思い起こさせると申しましたが、このゲームやR-Typeのような同様のゲームはInfinos外伝に影響を与えましたか。 PS 大きく影響を受けています。自分自身がそれらのゲームを特に好んでいるということもあります。 DM 私がプレイしたゲームは体験版ですが、完成バージョンにはまた違った様々なアイデアを入れるご予定ですか。 PS 最終バージョンでは細かな調整が施されると思われますが、システム的には概ね完成形となります。 DM インフィノス外伝のデモを作るのにどれくらい期間がかかりましたか。 PS 半年前後かかっていると思います。制作はじめの段階だとシステム面やオープニングデモといったゲーム内容以外の部分も作る必要があるため、ただステージを作るだけ以上に時間を要しています。 DM 良いゲームにとって必要な事とはどんな要素だと思いますか。 PS 人により様々だと思いますが、自分としてはゲーム全体としてのバランスだと思っています。ゲーム全体のバランスというのは、ゲームシステム、グラフィック、BGM、効果音といったゲームを構成する要素において、一つが劣る、または突出することなく纏まっているということです。ゲームは絵画や音楽ではありません。全ての要素を併せて一つの「ゲーム」であると考えています。 DM インフィノス外伝ではどこにその考え方を用いましたか。 PS 例えばグラフィックでは、一つのキャラの絵で美しく描けているか、ではなく、ゲーム全体としてマッチするかで考えています。そのため、キャラの絵を描くときは登場するシーンに合わせて動かしてみて、調整を加えたり時には描き直したりして場面に合わせていきます。エフェクトや効果音もこれと同じことを繰り返し、全体として纏まりがよくなるように制作しています。 DM ゲームの音楽について興味があります。多くの場合、ディベロッパーはグラフィックスやゲームプレイにフォーカスしますが、このような小さいデモ版の成功は良いサウンドトラックにかかっていると思います。ゲームにとって音楽とはどのくらい大切だと思いますか。 PS 先ほどゲームはシステム、グラフィック、BGM、効果音のバランスだと書きました。音楽はゲームにおける要素の柱の一つです。例えばこのゲームであれば、BGMが無ければゲームとして世に出すことはできないと考えています。 DM このゲームのBGMの役割とは何でしょうか。 PS このゲームではステージ中に文字やデモは一切入りません。そのため、グラフィックと音楽でストーリーや世界感を感覚的にプレイヤーに伝える必要があります。そのため、このゲームにおける音楽はステージにおける臨場感や緊迫感を演出する要素となっています。 DM 御サークルについて詳細を教えていただけますか。例えば、どのぐらいの期間、どこで活動されているか、またメンバーの人数、それぞれの役割、他にどんなゲームを作られたか、など。 PS 当サークルは2013年にフリーソフト「Infinos」をリリースしたことから始まりましたので、活動期間は今年で4年になります。兄弟のサークルで、メンバーは私(弟)と兄の二人です。私がシューティングゲームを、兄はRPGを制作しています。 今までリリースしたゲームは「Infinos」シリーズ、縦スクロールシューティングの「Battle Crust」、育成RPG「ディスクリーチャーズ」です。協力して一つのゲームを制作したことはまだありませんが、意見を聞いたり完成間近の時は二人でテストプレイをして最終調整をしたりします。 DM ゲームデザインですが、御サークルではどんなゲームをデザインするか、どうやって決めますか。 PS 特にどのように決めている、ということはありません。強いて言うならば自分の思い描く好きなゲームを形にしている、ということです。その辺りは同人の強みでもありますので、今後も「作りたい」と思ったものを制作していくつもりです。 DM 御サークルの将来的な予定は何ですか。 PS まだまだサークル活動としても試行錯誤の状態ですので、当面の目標としては、今後も継続してゲームを制作し、リリースしていくことです。 DM インフィノス外伝のオープニングは全部英語で、日本語はありません。コミケで購入する人たちは英語が分からない人の方が多いと思うのですが、面白い選択だと思いました。なぜそうするに至ったのですか。 PS これは、このゲームがアーケードゲームを指標にして制作されているためです。シューティングゲームだけでなく、アーケードゲームではデモやエンディングが英語というゲームはかなり一般的です。そのため、プレイヤーがゲームを起動したときに英語が流れて「アーケードゲームっぽい」と思ってもらうことが狙いです。また、ゲーム内でも特別に日本語が必要になることもありませんので、日本以外の方でも遊べるよう英語に統一されています。 DM 今、コミケにある多くのゲームは英語と日本語のオプションがありますし、多くの会社もPlayismのようなサービスを使ってゲームを翻訳しています。こういったサービスは使われましたか、それともご自分でされたのでしょうか。 PS このゲームにおいては特にそのようなサービスは利用していません。ただ、「Infinos外伝」のデモのストーリーは、前作である「Infinos 2」のストーリーを流用しています。この「Infinos 2」のストーリーの英語訳はPLAYISM様にやっていただきました。
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