1/5/2018 0 Comments めし屋: 日本のインディデベロッパーとインタビュー 第2部
コミケやデジゲー、東京のインディゲーム世界、ゲーム開発の戦略について話します
めし屋とのインタビュー、第2部
シュールズ・ダグラス (Douglas SCHULES)によるインタビュー
Daedalus Machine
今まで私はコミケのようなイベントで見られる物を「インディゲーム」と呼んでいましたが、実際には、コミケでは「同人ゲーム」と呼ばれています。この二つの呼び方の違いは何だと思いますか。 めし屋 「インディゲーム」と「同人ゲーム」と何がどう違うと思いますか。 あくまで個人的な認識ですが、同人ゲームは、同人活動の範囲内でコミケなどの同人誌即売会でのみ頒布されるゲームであり、インディゲームは、商業販売を見据えた(している)ゲームである、という違いかなと考えています。 DM デジタル配信の人気が増えたり、配信が簡単になったりしている中で、今ご認識されているその違いが今後も当てはまると思いますか。 めし屋 はい。上記で回答した点は特に変わらないと思います。 DM 「Memories of the Ruins」は Unityで開発されましたが、どうしてそのツール を使いましたか。 めし屋 最も大きな理由は、アセットストアで展開されているアセットの豊富さです。ゲームには大量のアセットが必要になるので、個人制作で時間的なコストを考えると、どうしてもアセットストアに頼ることになるからです。 また、この理由以外に、ツールの安定性やコミュニティでのノウハウが豊富なこともあります。 DM この「コミュニティでのノウハウ」についてもう少し教えていただけますか。具体的にどういった事について利益を得ましたか。 めし屋 Unityを使用していると、Unityの挙動で困ってしまったり、ゲーム内で実現したいことの実装方法に悩んだり、アセットの使い方が不明であったりするシーンが出てきます。そう いったときにフォーラムやWebを調査すると、大抵はすでに解決策が示されていて、時間を無駄にすることがありません。 DM 上記のご回答から、めし屋様はプログラミングをされているという理解でよろしいでしょうか。その場合、どうやって学ばれたのか教えてください。 めし屋 はい。もともとプログラミングには興味があって、ほぼ独学になります。中学生くらいのときには、お年玉で参考書や開発環境をそろえてプログラミングを始めていました。友人知人にも同じような趣味の人がいたので、情報交換も活発にしていました。 DM デベロッパーの方とお話しさせていただく時、コミケとデジゲー博が最もよく参加されているイベントとお聞きします。めし屋様は両方に参加されていますので、 それぞれのイベントでの経験についてお話いただけますか。特に、どんなデベロッパーが参加しているか、 また一般の参加者にはどんな人達がいますか。 めし屋 コミケは一般参加者への頒布と交流が主体になります。一般参加者のゲームへの興味については高い・低い様々ですが、とにかく参加者数が多いので、ゲームを人目に触れさせる機会が得られます。また、コミケにしか参加されないサークルも多いので、ほかのサークルのゲームについても幅広くキャッチアップすることができます。 デジゲー博は、電源が用意されているので試遊台を置くことができます。一般参加者は、ゲームに興味のある方が多いです。ゲームの頒布というよりは、試遊が主体になります。普段なかなか得ることのできないゲームプレイのフィードバックをその場で得ることができる貴重な機会になっています。 DM それぞれのイベントの強みから、デベロッパーはどちらのイベントに参加するのをお薦めされますか。またその理由を教えてください。 めし屋 デベロッパーとしては、デジゲー博の方がお勧めだと思います。電源が確保できて試遊台をおくことができ、ゲームのフィードバックをその場でもらうことができるからです。 DM 東京のインディーズゲーム界について説明していただけますか。 めし屋 自分は主にデジゲー博やコミックマーケットに参加しているくらいですが、年々盛り上がり活発になってきていると感じます。パブリッシャーがインディーズゲームに力を入れ始めているニュースもお聞きしますし、ゲームショウなどのイベントでの扱いも大きくなっています。また、制作者向けにもイベント、勉強会、交流会が定期的に開催されています。 DM 東京のインディゲーム界に入っていきたいデベロッパーはどんな問題に直面すると思いますか。 めし屋 想定での回答になってしまいますが、全くの新規参入となると、デベロッパーは、インディゲームに感度の高い人に向けて、制作中のゲームを宣伝するところから始めなくてはならないと思います。これには、何らかのゲームの展示イベントに参加するのが手っ取り早いと思いますが、東京でどういったイベントが開催されていて、どのようなイベントにどうやって参加すべきか、が現状はやや分かり難い気はしています。 DM コミケとデジゲー博での経験を踏まえて、日本のインディゲーム界の今後はどうなると思いますか。 めし屋 こちらも自分の想像になります。しばらく盛り上がっていくのではないかと思います。先ほどの質問13の繰り返しにはなってしまいますが、東京ゲームショウなどでの扱いも大きくなっています。コミケやデジゲー博でも参加者の中にパブリッシャーの方が多くなっている印象です。商業的な関心も高くなっていると思います。 関連コンテンツ
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